「若草物語」も第3週目。台詞が少しずつ口に馴染んで、感情を込めて演じやすくなってきた頃といえるでしょうか…
初めまして、担当する4期生のりかです。カメラ&シーンクラスは4週目ですが、若草物語は3回目。最初に軽く読みあわせをした後、前回につづくシーンの「中盤」部分を重点的にワークをしながら深めていきました。
激しい怒りと冷たい怒り
まず行ったのは、サイコロを振って、出た目の感情指数に沿った表現をするというワーク。
女:《激しい怒り》 ↔︎《 冷たい怒り》
12・・・・7 6・・・・1
男:《責める》 ↔︎ 《傷つく》
同じ台詞を読んでいるのに、大胆に感情を変えてもシーンが成り立つということが意外で、また片方の感情の度合いによって、他方の反応が変わる様も興味深かったです。
冷たい怒りは包丁で鋭く突き刺され、激しい怒りはもっと一気に圧倒される感覚だという男性陣の意見もありました。男女の数字が低い同士の場合だと、愛のない離婚寸前の夫婦みたいな空気感でしたね。
相手への愛と自己嫌悪
次に表現の軸を変えて、再びサイコロを振って同じシーンを演じました。
女:《相手への愛》 ↔︎《 自己嫌悪》
12・・・・7 6・・・・1
男:《相手への愛》 ↔︎《落胆、絶望、喪失感》
段々慣れてくると、演じている「数字」を当てるのがうまくなってきたのですが、中間くらいの数字だと相手への愛情と自己嫌悪の兼ね合いが難しかったです。
ただ台本のことばと必ずしもピッタリ連動していなくても、内側からもれでる愛のエネルギーがあれば伝わるものはあるんだなと知ることができました。
2つのワークを経て、個人的には感情を極端に変えて演じ分けたことで「あ、こんな言い方もできるのか!」と表現のバリエーションが広がりましたし、「心から愛していてもっと関係性を深めたい相手なのに、キツいことを言って(言われて)もう無理かもしれない」という登場人物の心情や状況をより理解しやすくなりました。
実際の物語の中でジョーは、フリードリッヒの言葉に傷つき感情的になりながらも、自分自身に矢印を向けているのがうかがえます。不器用だけど愛情深く信念を持って生きるジョーにもっと近づいていけたらなと思います。
※余談ですが、サイコロと聞いてからRADWINPS「愛にできることはまだあるかい」の「定めとはつまりサイコロの出た目」というフレーズが頭をループしてとまりません…