マイケル・チェーホフの国際的な組織MICHA(Michael Chekhov Association)のワークショップに参加してきました!
年に一回しか開催されませんが、アメリカを中心に世界中から、総勢70名以上が集まりました。
日本からはぼく一人でした。
week1のinternational workshop、week2のTeacher’s workshopを受けるということで、たっぷり二週間、世界の本場のマイケル・チェーホフを学んで来ました。
まず、行くまでが大変でした。ミネアポリス経由でボストンに行き、ボストンで一泊しました。
ボストンは初めてでしたけど、とても住みやすい美しい街だなと感じました。
時間はあまりなかったですけれど、歩いて歩いて、街を探索しましたよ。
そして、翌日にニューロンドンに向かい、そこでも一泊。初めての街ですから、できる限り観光もしたいと思いましたが、ニューロンドンは結構田舎な雰囲気でした。
日本でいうと、葉山のような高級別荘地になっています。
そして、翌日、ようやく会場となるコネチカット大学に到着。ここで二週間を過ごします。
自然豊かな環境の中に、広々としたキャンパス。20年ぶりの留学気分です。
寮に泊まるんですけど、シャワー・トイレが共同なのはつらいし、バスタブがないのがつらいです。
さて、マイケル・チェーホフのワークショップは、ほとんど全て俳優として受けるという体験型です。座学はなし。
様々なトップ講師から学ぶことができて、ぼくとしても、総合的にマイケル・チェーホフを体得することができました。
本からだけだとどうしても狭くなりますね。これまで、スクールで実践してきましたけど、かなり視野が広がりました。
内容としては、
・Centers(Thinking, Feeling, Will)
・Imaginary Center
・The Feeling of Ease, Form, Beauty, Entirety
・Moulding, Flowing, Flying, Radiating
・Floating, Falling, Balancing
・Giving and Receiving
・Sustaining
・Energetic Body
・Imaginary Body
・Atmosphere
・Personal Atmosphere
・Psycho-Physical
・Sensation
・Psychological Gesture
・Archetype Gesture
・Gesture
と、とにかく全部網羅して、たっぷりやりました。
写真は撮れなかったですけれど、他にも、Lenard Petit、Sol Garre、Bethany Caputoのレッスンを受けることができました。
マイケル・チェーホフ界隈をよく知っている自分からすると、長く名前だけは知っていた重鎮から直接指導を受けられるというのは光栄でした。
特に、創設者のジョアンナ・マーリンから3回受けられたのはとても価値があります。
ワークショップの参加者の人たちの温かさや気さくさにも非常に影響を受けました。
マイケル・チェーホフは、かなりスピリチュアルでしたね。スタニスラフスキーも引き寄せの法則の元祖ウィリアム・アトキンソンを知っていたといいますし、マイケル・チェーホフはシュタイナーの影響大きいですし、ワークをやっていても自己啓発ワークをやっているような感じがするときもしばしば。
自己の内面を見つめ直すよい機会になりました。なかでもヒュー・オゴーマンの「Palace of Beauty」というワークは音楽の力もあって、神性の自己と対話できた感じでした。
とにかく、歩いたり、ボールを投げたりのワークばかり。身体の声を聞き、内なるセンセーションを感じ、人間として自然な姿を取り戻すようなワークでした。
台本を使う演技っぽいのはあまりなく、課題の「三人姉妹」のモノローグを使って応用をしていたくらいでした。とにかく、感じる、動く。
休みの日には、ビーチに行ったり、空いている時間にはコネチカット大学のキャンパス内を散策し、リラックスタイムもつくることができました。
あと、ぼくは大学時代にユージーン・オニールがとても好きで、日芸の研究室にもかなり本を買わせたくらいなんですが、
ニューロンドンはユージーン・オニール家族が住んでいた地。「夜への長い旅路」そのままの家、モンテ・クリスト・コテージもMICHAメンバーで訪問することができました。
とにかく、半月間、スタジオを空けて仕事もしていないですし、参加費・渡航費・滞在費もバカにならないですが、とても素晴らしい体験ができたと思います。
マイケル・チェーホフの指導術も、これで真の意味で世界標準でやっていけますし、英語力も上げることができたし、日本の殻を少し破ることができました。
また来年参加したいですね。