梅雨はどこへ行ったのでしょう?
湿気は癖毛の大敵!実は今週誕生日を迎えた工藤がお送りします。
6/2(水)スタニスラフスキーメソッド
今日からの新単元は「Five Senses-五感-」
【定義】
五感とは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚のことです。その他に人間が持つ感覚として有名な「第六感」は「神覚」と名付けられます。
これらを想像でもいいので感じながら演技をすることでリアルな演技に繋がります。なぜなら、人間は五感を使って人生を経験しているからです。
→演技において頻繁に使うのは視覚、聴覚、触覚。一番用途が限定されるのは味覚だそうです。
【実習内容】
今日は第一回目なので、各々の五感を評価しました。
→各項目5点満点。3点が普通の人で、5点は私凄い!が基準です。
(1)視覚
目を開けている時/閉じている時、各々
犬/ラクダ/星空/ひまわり畑/今日履いてきた靴/パリ/六本木ヒルズ…など
・過去の記憶をヒントにする傾向がありました。パリや六本木ヒルズに行ったことがなくても、写真で見た風景を参考に想像しました。
・嗅覚や聴覚など別の感覚が伴うこともありました。→これは無理に遮らなくて良いです。
(2)聴覚
波が打ちつける音/窓を揺らす風/雨垂れ/ピアノ/オーボエ/スクランブル交差点/カラスとスズメ/モーツアルトの曲/静寂…など
・何かしら音楽経験をしてきた人は特に優れている傾向がありました。
・オノマトペしか感じられない人もいます。
・オーボエやモーツァルトの曲など覚えがない人は難しかったようです。
・静寂は実際に聴こえている音をキャンセルする集中力が必要でした。呼吸や鼓動の音など、体内の音が強調される感じがありました。
・難聴でも、後ろからの殺気などは感じられるのかという議題もありました。もし感じられるのならこれは神覚です。
余談ですが、「音のソノリティ」というテレビ番組は聴覚に特化している独特な番組で面白いです。
(3)嗅覚
バラ/ラベンダー/スタバのコーヒー/ステーキ/満員電車のサラリーマン/木が燃える臭い/生ゴミ/田園地帯…など
・サラリーマンや田園地帯は想像次第で良い匂いだったり、臭かったり、結果が別れました。
・こちらも経験の少ないものは浮かび難い傾向がありました。
(4)味覚
チョコレート/りんご/ラズベリー/セロリ/紅茶/牛乳/グレープフルーツジュース/寿司/吉野家の牛丼/ドッグフード…など
・味と一言で言っても、固さや温冷など色々な要素がありました。
・調理工程や素材が浮かぶ人もいました。
・食べたことのない物を想像するのは難しかったようです。
(5)触覚
舞台俳優は特に大事!
熱い湯/温い湯/冷たい水/インドゾウ/アマガエル/綿100%の服/ウールの服/サテンの服/カシミヤのマフラー/宇宙人/悴んだ手でボタンを留める/熱いシャワーを浴びて、タオルで身体を拭いて、パジャマを着て、布団に入って寝る
・固さ、温冷、寒暖、軽重という要素があり、冷たさや熱さには痛みが伴うこともありました。
【まとめ】
俳優としてはどれも点数を上げたい所ですが、どの項目も日頃「意識的に感じているかどうか」が点数に影響しています。
パントマイム(=無対象行動)は対象へのイメージがしっかりしていないとできません。つまりは、日常は無意識で行っていることを演技では意識しないと行えないのです。
今後の単元「感情の記憶」にも繋がっていく話ですが、日頃意識的に五感を働かせて、経験の記憶を残しておくことは大切ですね。
【宿題】
五感をそれぞれ意識的に使って、考察する」(想像ではなく、実際に体験してみましょう)
例えば、花を視て、嗅いで、触って、味わうまではできるでしょう。実は聴くこともできるかも知れません。あるいは、絵画から素材ではない
それは「共感覚-synesthesia-」というもの。「共感覚とは、ある1つの刺激に対して、通常の感覚だけでなく 異なる種類の感覚も自動的に生じる知覚現象をいう。 例えば、共感覚を持つ人には文字に色を感じたり、音に色を感じたり、味や匂いに、色や形を感じたりする。」(Wikipediaより)
【個人の感想】
特定の疾患で何かに過敏な人がいる認識はありましたが、疾患がなくてもこんなに五感に個人差があることは衝撃的でした。だからこそ、人間関係においても双方が「自分はこう感じている」と伝えること、確認することは大切だなと改めて感じました。
以前、ワークショップのようなものでマイムで「コーヒーを入れる」課題に疑問符だらけだったのが悔しくて、毎日何かしらを意識的に行って、空中で再現する練習をしてきたのですが、今回色々と繋がりました。そして、「本のページを1枚ずつめくる」などより細かなマイムも触覚を繊細に使えるようになりたいです。
6/3(木)シアターゲーム・インプロ
【シアターゲーム】
スピーチトレーニング
→あがり症克服。俳優自らストーリーを創作できるようになる。
① ホワイトボードに名詞や形容詞、四字熟語などを列挙(以下、キーワードと呼ぶ)します。
② キーワードを3つ使用して、90秒間でっちあげのスピーチを披露します。
補足)①キーワードはバランスよく、効果的に使用すること
②誰かが一度使用したキーワードは消していく
キーワードを3つ使おうと考えると3つすぐに続けられるようなストーリーは簡単に思い浮かびますが、バランスよく散りばめなければいけないので一工夫、必要でした。
また、キーワードが直前に使われてしまったり、後半にキーワードが減っていくと中々実体験には繋がりにくくなってしまうため、作話しながらスピーチしなければならず、より難しいけれど為になるワークになりました。
【インプロ】
ソロ「初めての対面を前に」
ネット上で意気投合した異性の相手に会う。
ものすごくかわいい(かっこいい)人だとイメージしている。
相手の特徴は聞いているが、時間なのに見当たらない。
緊張・期待→不安→失望など、感情の変化が見えればいいのですが、難しいのです。
自分の状況として現在恋人や妻(夫)がいるのか、5年以上恋人がいないのかで期待値に大きな違いが出ます。
家出支度するところから始めるのであれば、実は家庭のある身なのか、デートの後に家に誘う気なのか、とか細かい設定をすることで見ている側も想像しながら見られるということがわかりました。