こんにちは。
公演の稽古ブログのように書いてしまいそうな工藤です。
6/17(火) レベル2B(39週)は
マイケル・チェーホフのPG
の続きです。
今回は新たに3種類を習いました。
- 「Lift」=持ち上げる
- 「Tear」=裂く
- 「Penetrate」=貫く
「Lift」
床から何かを持ち上げて、頭上高くに上げるような動作です。
この時、投げて上に放ったりせず、保持させるように優しく終えるのがポイントです。
「Tear」
布などを裂く動作。
「Penetrate」
両足を開いて立ち、片方の腕を上半身の正面、床と水平に上げて指先まで伸ばし、何かを突き刺し、貫通する動作です。
これも貫いてすぐに戻るよりも、保持する余韻を残します。
そして、それを使ったインプロもしました。
まずは、ペアインプロ(LiftーTear)を以下の組み合わせで実戦しました。
- 母ー娘
- 政治家ー秘書
- 同僚
- 看護師ー患者
- 投資コンサルー投資家
- プロデューサーーVTuber
「Lift」
持ち上げると聞くと、日本人的に”よいしょ”のイメージを持ったのですが、使ってみると似たものもありましたが、違う印象もありました。
平常な相手をより高く持ち上げると”よいしょ”の感じがします。一方で、沈んでる、落ち込んでいる、やけになってる相手を持ち上げて、落ち着かせてあげる作用もあり、それは”よいしょ”ではなく、Embraceに近い、温かみが感じられました。
その後、インプロの中で試してみた結果、
荒んでいる相手を持ち上げる際、自分が安定したところからしっかり持ち上げる!というよりも、ある程度無責任に自分ごと上がって、お前も落ち着けよっていうくらい持ち上げている方が役割を熟せている印象がありました。
Embraceの温かみとは違って、多少無責任にでも相手を高く持ち上げるのがLiftなのだなと差別化できました。
「Tear」
Smashにも似ていますが、Smashほどの破壊力はなく、その差別化、使い分けがまだ私自身の中では納得できていません。
自暴自棄や、自責など自虐的なものには比較的向いていて、使いやすいかなと思いました。
動作的に、私は布を裂いていましたが利き手の肘を曲げるようになっているから外向きの力が出にくいのか…など悶々と考えてしまいました。
また実践してみながら検証してみます。
そして、3つ目の「Penetrate」も加えて、更にインプロ実戦。
今度は、◯ンリオの某子ども向け施設の迷子センター想定、2組の家族で迷子が発生。
- 母と祖母(LiftとTear)
- 夫婦(TearとPenetrate)
- 迷子センター職員(LiftとPenetrate)
「Penetrate」
これは文字通り、自分の目的を最後まで貫く。
でも、信念を曲げてでも任務を遂行するというのもありでした。
受動的な役には使いにくいかも知れませんが、インプロでも比較的使いやすいですし、とりあえず一人いれば話は進行しやすくなりますね。
私のような理系人間や、あるいは熱血すぎる人柄だととても使い勝手の良いPGだと考えました。
さらに、これまでに習ったPG
- Open
- Close
- Push
- Pull
- Smash
- Embrace
- Lift
- Tear
- Penetrate
の中から一人ひとつを使ってグループインプロ、「七夕行事会議」をしました。
のぶさんがSmashな体育教師で…全然会議が進まないし、先生が油を注いだので、悲惨な結末になりました。内容は割愛します。笑
まとめ
PGを使ったインプロでは、そうしなければと敢えて考えなくても自然とPGに近い方に向かいたくなるので、役者はその中で思考すればよくなるということが分かりました。
そして、それぞれの感情や役割がより鮮明になるので、相手にもより大きな影響を与え合えるというところも面白いと感じました。
更にレッスン内で、先日の舞台で自分の役はどのシーンがどのPGに近かったか…なども軽く話しました。
美蘭は基本Openでしたが、お客人を励ましたいLiftや島を好きになって欲しい、ずっと一緒にいたいのPullもあり、境い目の話題になると自分へのTearもあり、お父様へのEmbraceもあり、自分がちゃんと話さなきゃいけない…っていうPenetrateもあり。
一つの人格でも、作品内での役割の変化でPGが変わるということを実感しました。
ただ、舞台だとシーンが次々と続いていくので、自分のシーンに入る前にしかできません。私は登場前のOPENしかしなかったですね。
特に終盤はずっと出ずっぱりのまま、みんなからバトンをもらう立場でしたから、ExpansionやContactionは意識してみれたかなというくらいで。本当にずーっと集中していました。
映像作品は順番が差し替わったり、カット別で小間切れになることが多いので、とても役に立つと先生も仰っていましたので使える時が来たら役立ててみようと思います。
それまでは地道に修行ですね。